読み:おんどこうばい
温度勾配とは、距離に伴う温度の緩やかな変化のことです。
両生類・爬虫類飼育の場合、ホットスポットやヒータの設置位置がもっとも高温に、そこから離れるにつれて徐々に温度が下がるように温度調整することを「温度勾配をつける」と表現します。
温度勾配をつける意味
温度勾配をつけない、つまりケージ全体が一定の温度になっていると、ペットが暑さや寒さを感じたい際の逃げ場がなくなってしまいます。
ケージ内にしっかりと温度勾配がついていれば、ペット自身が丁度良いと感じる場所に自由に移動できるため、ストレスを感じにくいです。
温度調整のコツ
温度計はもっとも低温になる場所に設置する
温度計はヒーターなどの熱源から遠く、ケージ内でもっとも低温になるであろう場所に設置しましょう。
飼育適温は、例えばレオパであれば25~30℃という風に、だいたいの下限と上限が決まっていると思います。
温度計の示す温度がこの下限を下回らないようにしてください。
温度計の表示温度が飼育適温より下がってしまうと、その場所はペットにとって寒すぎので近寄らないデッドスペースとなってしまいます。
いくら広いケージを用意したとしても、これでは意味がないですよね。
湿度にも気を付ける
同じ30℃でも湿度が高いのと低いのではかなり感じ方が違いますよね。
湿度が高いとジメジメと蒸し暑いですが、湿度が低くカラっとしているとそれほど不快に感じません。
ジメジメがいいのかカラカラが良いのか、これはペットの種類により異なります。
基本的には、両生類などの水辺に住む生物や熱帯雨林に生息する生物はジメジメ派、砂漠や草原などに住む生物はカラカラ派です。
人間の感じ方とは異なるので、飼育本などを見て適切な湿度もチェックしておいてくださいね。
ヒーターなどの暖房器具を設置すると、水分が蒸発しやすくなるので湿度が低くなりがちです。
湿度が下がりすぎているようなら、霧吹きをしたり水場を設置するなどして調整しましょう。
サーモスタットを利用する
温度計をいちいち目視してヒーターのオンオフを切り替えるのは非常に手間です。
飼育者の負担を減らし、確実に温度管理を行うためにも、サーモスタットを利用しましょう。


